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研究紹介

2017~2019年度科学研究費補助金基盤研究(C) 近代国家模索の歴史的前提―18~19世紀「極東」のなかの「日本」―
Historical Premises of Japan as a Modern State-Parliament and Territory in "Far East"
(研究代表者 東京大学史料編纂所・杉本史子)
(課題番号:17K03094)

 本研究は、近代的憲法・議会制度に代表される近代国家の模索の歴史的前提を、近世後期~幕末期における政治社会の問い直しの動向のなかに探ることを目的にしている。この時期は、「新しい海」把握に基づくこれまでにない領土観・国土観が世界的に形成されてきた時期でもあった。
 本研究では、幕府諸局の合議組織である評定所、および、幕末に西欧国制理解・外交交渉のうえで大きな機能を果たし始めた幕府開成所、政庁としての江戸城に注目し、関係史料の収集、分析を行ってきた。
本科研「近代国家模索の歴史的前提」は、2017~2018年度は、東京大学史料編纂所画像史料解析センタ―・プロジェクト「江戸城図・江戸図・交通図および関連史料の研究」および東京大学史料編纂所共同利用・共同研究拠点・2018年度一般共同研究「江戸城本丸御殿平面図・間取図の収集と研究資源化に関する研究」(小粥祐子代表)と、また、2019年度はこれらの後継研究組織「城・都市と危機」研究会と、「海洋知の再編と日本社会」と合同して、現地調査・史料収集を行った。
 これらの成果は、『東京大学史料編纂所研究成果報告2019―2「変動期の政治社会と海洋知」』(2020)に収録した。

研究分野:
   人文社会系/人文学/史学/日本史

キーワード:
 幕府 / 評定所 / 裁判 / 江戸城 / 江戸 / 海洋 /
 太平洋 / 領土 / 議会 / 洋学 / 極東